1年越しのチョンガクキムチ

「チョンガクキムチが好き、買うと高いから自分で作りたい。
まずはキムチ用のミニ大根から作らなければだめだ。なになに、プランターでも作れるって?なんだ土が大量にいるじゃないか。お金もかかるし大変。これはもう畑でやったほうが手っ取り早いな。」
種まで手に入れといて、ミニ大根の植え付けを諦めたのがちょうど1年前。

チョンガクキムチとは、チョンガク大根、アルタリ大根という名前の小ぶりな大根で漬けたキムチ。
カブのように身が締まっていてでんぷんっぽい質感で、キムチにするとカリカリしておいしい。
さいの目切りにしたチョンガクキムチでキムチチャーハンを作ると、これまた歯触りが楽しくおいしい。

 

今年10月に畑を借り始めたとき、最初にこれを植えようと思った。
借りた畑が有機農法と固定種の種にこだわる所で、日本で入手できる固定種の中から、チョンガク大根とほとんど同じだろうと見立てたねずみ大根を植えた。

www.iijan.or.jp

普通の大根とはちょっと雰囲気の違う、細く切れ込だギザギザのねずみ大根の葉。
チョンガク大根の葉は普通の大根っぽいから、やっぱり違う品種なのだなと思った。

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そして収穫。
首よりお尻の方が太くなるシルエットはチョンガク大根とやっぱり似てる。
ちょろーんと生えたねずみの尻尾みたいな根も似てる。
本当に白ネズミみたいでかわいい。
今まで葉物ばかり育てていて、根菜類は初めての収穫だったから感動。

早速次の日キムチに。
塩漬けしながら韓国の友達とオンライン飲み会してたら、友達のお母さんが突然登場。
ここぞとばかりに塩漬け後2時間経っても何の変化も無い大根について相談した。

「塩水が薄いんだと思うから、塩をパッパと振りかけてそれが溶けたくらいでひっくり返して、あと1時間くらい漬ければいいはずよ。あんまりしっかり塩漬けするとチョンガクキムチはおいしくないから、ほどほどで大丈夫。」
韓国の朗らかなキムチマスターに相談できて、心が暖かくなった。
おばさんの言う通りにしたら、ちゃんと軽く塩漬けされた大根ができた。

チョンガクキムチは今、冷蔵庫で熟成中。
思ったより採れなかった貴重なねずみ大根で作ったキムチ。
完成が待ち遠しい。

葉っぱの部分はキムチに少しだけ入れて、あとはシレギ(干し野菜)に。
最近干した野菜が好き。
干すとお茶や乾燥ワカメなんかと同じような、独特の香ばしい香りがする。
干した大根葉をお湯で戻して水気を切って、少しの醤油とごま油で和えて、それで炊き込んだご飯が最高に香り高くて美味しいから、是非お試しを。

あともう少し成長を待って、白菜キムチも作る予定。
ここからちゃんと葉が巻くか、白い部分ができるかが運命の分かれ道。

まだまだ楽しい冬の畑より。